長崎出身の幕末・明治の写真師で内田九一という人がいます。彼は大阪、横浜、そして東京と写真館を開き、最初に明治天皇の写真を撮ったことで有名です。その彼が興した写真館が未だに遺族に引き継がれ、大阪で営業しており、支店が全国各地にもあります。社長さんの意向で創業140年史の記念に九一の写真の集大成が東京大学の監修のもとに現在進行中です。7〜8年前から内田写真の梅田のギャラリーでの展示の英語版をお手伝いしている関係から、私も当初からこの記念本の英語版に関わらせていただいています。
きのうは東京よりその関係者が長崎を訪れ、いくつかの当時の写真の撮影地を回りました。当時の写真は著作権の関係で保護されており、ここにアップすることができませんが、この写真の小菅造船所も九一の撮影地のひとつです。
上の写真が九一が撮った写真と同じ構図で後ろに見える山もきちんと確認されました。
説明によるとトーマス・グラバーによって機械類はイギリスから輸入されました。
残念ながら、カメラの電池が切れておりその他の場所の写真を写すことができませんでしたが、当時の九一の思いをたどりながら長崎でもあまり行ったことがないいろいろな場所を訪れ、当時のことに思いを馳せるとてもいい日でした。年が明けると翻訳作業で大変忙しくなりそうですが、歴史に残る本の作製に関われることは嬉しいことです。