BBCでChopin Reloadedという番組を見ました。ラテンジャズのシンガーのペルー人とポーランド人の両親を持つこの写真のMarita Alban Juarezが、ショパン生誕200年の今年、祖国ポーランドと世界をまわり今でもなおファンが多いこの作曲家のlegacyを追います。番組の長さは55分だったのですが、その割に日本人がたくさん出ていたのでびっくり。
まず、アメリカ人でショパンコンクールとチャイコフスキーコンクールで賞を取っているKevin Kennerからパリでピアノを教わっているAkihito Okuda(奥田暁仁/ベルリン芸術大学在学中)さん。クラッシック音楽を勉強している日本人がヨーロッパにたくさんいることは知っていましたが、彼の真摯なショパンの練習風景は大変格好よかったです。
それからジャズピアニストのMakoto Ozone(小曽根真)さん。
実を言うと彼は今でこそ日本人音楽界の重鎮ですが、彼がボストンのBerklee College of Musicを出たばかりでまだ無名だった頃、ロサンジェルスのValleyと呼ばれる山ひとつ向こう側のたぶんVentura Blvdあたりのライブハウスに彼の演奏を聴きに行ったことがあります。私の大学の友人が神戸出身で、Makotoさんがその子の幼なじみだったということで、彼の応援を頼まれたのです。たしかJon Hendricksというジャズプレーヤー(シンガー)の家族の演奏の前座だったような記憶があります。ワンセッションがドリンク付きで確か$36 + tip。友達が最後までいてくれというので2セッションいて x 2で90ドルくらい一晩でお金を使って貧乏学生の私たちはヒーヒー心の中では言っていましたが、演奏は心に残るものでした。やはり友人が言っていたように「ただの人じゃない」と思いました。そのときは彼の名字Ozoneが英語で読むと「オゾーン」という音になったので、友人たちとジョークを言い合ったものでした。そのジャズ畑の彼がクラシックのショパンに挑戦しています。このビデオには少ししか出ていませんが、彼の演奏でアドリブで歌うポーランド人の歌手Anna Maria Jopekも最高にすばらしかったです。下のYouTubeからのダウンロードはこのBBCの番組で使われたクリップとオーバーラップしている部分もありますが、また違う番組のものです。
それからEternal SonataというTri-Crescendo社のショパンを題材にしたロールプレイングコンピューターゲームを開発したHiroya Hatsushiba(初芝弘也)さん。ナレーターのMaritaも初めてコンピューターゲームに挑戦しました。殺し合うシーンなどはないと言っていましたが、このゲームを作るのに実際何人くらい関わったのかをMaritaが聞いていましたが、80人と言っていました。すごい数の人の仕事でひとつの作品が出来上がっているんですね。
Yukio Yokoyama(横山幸雄)さんというショパンを最も得意とするピアニストで、ショパンコンクールで3位を取った方とそのレッスンを受けている小学生の女の子も登場しています。横山さんは「ショパンをなぜ?」という質問に「ショパンは僕のlifeだ」と言っていました。
Why do we still listen to Chopin and enjoy playing his music? Well, if you happen to be able to watch this program, enjoy!